■ どうやって作るの?

<胴>

小鼓の胴の製作過程

胴は桜材が使われます。

完成までの工程は40工程ほどあります。 桜の木から直径15cm、長さ33cm程度に木採りし一年程乾燥させ、さらに中心に直径2cm程度の穴をあけ、もう一年程乾燥させます。それを、胴の形に荒削りし、もう半年程乾燥させた後、仕上げ彫りにかかります。

仕上げ彫りで一番大事な点は、胴の巣の内部の勾配と受(うけ)の角度です。 また胴全体の形の品位も大事です。 胴の生地が出来たら、外側の加工にかかります。 下地は砥粉(とのこ)・生漆(きうるし)・合早漆(ごうはやうるし)・膠(にかわ)を使います。下塗り、中塗り、上塗りはそれぞれ適した漆を使い分けます。 塗り上がり、胴が仕上がったら使う方の好みの蒔絵をその胴に施すと完成になります。

 

<革>

小鼓の革の製作過程

始めに、鉄輪(かなわ)に仔馬の皮を張ります(革の生地)。 革の生地が仕上がったら、 次に裏の腰敷(こしき)の部分に生地粉と砥粉(とのこ)と膠(にかわ)と生漆により下地を作ります。 その上に和紙を何重か膠で張り合わせます。 次に表側の十六・花形の部分を漆で塗り上げ、さらに輪鉄(わがね)から裏側の腰敷の部分にかけて漆を塗り重ねます。塗りあがったら、腰敷の部分に金箔を押したら、完成になります。