■ 蒔絵のあれこれ

 

<上手下手無の蒔絵>

<扇の蒔絵>

<牡丹の蒔絵>

<たんぽぽの蒔絵>

小鼓の胴の蒔絵は従来、草花ものが多く描かれています。

江戸時代に入り、遊び心の蒔絵として有名なものは、「上手下手無(じょうずへたなし)」のものがありますが、これの蒔絵には、錠前、香の図、柿の蔕(へた)、梨を組み合わせたもので、誰が使ってもよく鳴るという意味がこめられています。

又、蕪や大根の蒔絵は根が大きいことから、大音(おおね)がすると用いられます。

縁起物としては、斧(よき)、琴、菊を組み合わせて、「良き事を聞く」という蒔絵もあります。

囃子の手付けより、たんぽぽが描かれたものは、タッポタッポと小鼓の音をあらわしたものもあります。

雷師、稲妻の蒔絵も、よく鳴り響くと好まれます。 原則的には、小鼓の蒔絵は使われる方のお好みのものが描かれるのが理想的です。

ごくまれに、家紋の蒔絵を望まれる方がありますが、道具としての寿命が何百年と、とても長いのであまりお勧めできません。

変わり蒔絵では、動物の絵を蒔絵として使われることがあります。

たとえば、虎、犬、猫、鹿、うさぎ、竜、鳳凰、鶴、鯉、蛸などもあります。

 

新しい胴をご購入の際に、ご自分のお好みの蒔絵を考えてみるのも楽しいかもしれません。

蒔絵のご相談にも応じます。どんな蒔絵や図柄があるのか知りたい方もお気軽にご相談ください。