■ 何でできているの?

小鼓は表革・裏革とよばれる振動する部分と胴の2つを結ぶ調べ緒という3つで構成されています。 音は表革を右手で打つと胴の空洞が共鳴して出るという仕組みです。打つときに鼓の調べ緒を握っている左手で小鼓独特の妙音を調節しています。

<革>

表革と裏革は、生後3ヶ月から半年の仔馬の革がよいとされています。 その頃の革が、やわらかく早く打ちこめていい音色が出るようになるからです。

 

<胴>

桜の木の中心を除き、周りから理想としては5本分の胴を丸太にしてとります。中心部分を使わない理由は、中心部分は硬いため、そこで作られた胴は変形したり 割れたりしやすいためです。少なくとも、直径50cm以上の桜の木からとるのが理想的です。胴は、桜の木から出来ています。

 

<調べ>

麻をなって作られた麻紐で、基本的に朱色です。 昔からごく位の高い人(昔では大名など、今は宗家の方々など)は紫色のものも使います。 ご多分にもれずよい素材は入手困難になっているようですが、昔から栃木県は麻の集散地としてしられています。

 

あなたの小鼓は、よく鳴りますか??

小鼓のよい音色がよく出る条件は、よく抜ける(鳴る)胴に表革と裏革のバランスがよい革を組み合わせること。そうすれば必ず音は出ます。逆に言えば、胴、もしくは革どれか1つに不具合があればその音色はまったく別のものになります。 それだけ、バランスが大事なのです。 最後に一番大事なことは、小鼓は『鳴る楽器』ではなく、『鳴らす楽器』ですから演奏者の技量と言えます。